車買い替えQA

車購入後のキャンセルについては契約確定したかがカギ!

身近な日用品などを購入した後にやっぱり返却したいと思った時、その商品とレシートがあれば返品・返金に応じてもらえることは多くの方がご存知ではないでしょうか。それでは、車のような高額な買い物の場合はどうでしょう?今回は車を購入した後に、キャンセルする場合について解説するので参考にしてみてください。

契約を確定したらキャンセルは難しい

車の契約をキャンセルできるポイントについては、注文書への押印や申込金の支払いなどはあまり関係がなく、法的な契約が成立しているかどうかが重要になります。

通常は、売買契約が結ばれる前であれば無償でキャンセルが可能で、販売店によっては契約確定から1日までならキャンセルに応じている場合もあります。

この売買契約が成立する時点は、車の購入方法によって異なるので以下の内容を確認していきましょう。

 

現金一括購入の場合、自動車の登録をした日か、注文に従って販売店が車両の修理・改造・架装などに着手した日、自動車の引渡をした日のいずれかのうち、一番早い日となります。

つまり、ディーラーがナンバー登録の手続きを終えておらず、オプションなどの取り付けや納車を行う前であれば契約はキャンセルできることになります。

ディーラーローンによるクレジット購入の場合は、現金一括購入時に用いる注文書よりも、自動車割賦販売契約書に記載された契約条項(約款)が優先されます。

クレジット会社によっても多少の違いはありますが、ディーラーローンの契約書に記入・押印し、ローン審査に合格したことが販売店に通知された段階で契約が成立したことになります。

 

注意点としては、このルールは業界団体に加盟した販売店での決まり事なので、そうでない場合(個人経営や整備工場などのサブディーラー)では独自の約款を定めている可能性もあります。

また、車庫証明申請など既に販売店が進めていた手続きにかかった実費は、キャンセル料や違約金として請求されることもあり、基本的に支払いが義務付けられています。

いずれにしても、どんなお店で車を購入する場合にも、注文書には必ず契約成立日やキャンセル料についての記載があるので、事前にしっかりと確認するようにしましょう。

 

車の購入でもクーリングオフは使えるの?

購入または契約してから8日以内の商品やサービスについては、クーリングオフという制度が適用されます。

これは、申し込んだ内容を、一定期間内であれば理由を問わず無条件で撤回することができるシステムで、無理矢理買わされたような商品の返品を可能としています。

しかし、車は新車・中古車に関わらずクーリングオフの対象とはなっていません。

これには「無理矢理」の契約・購入があったかが大きく関係しています。

車の購入の場合、契約するまでには試乗、価格やオプションについての交渉などを経るのに加え、新車の購入であれば印鑑証明書といった必要書類の準備など、ある程度の日数が必要です。

この期間が検討・納得した上での購入であるとみなされるのに十分なものであり、自分の意思がはっきりしておらず、仕方なく契約した類のものではないと判断されるためです。

これは訪問販売など、店舗以外で契約を行う場合であっても決して例外ではありません。

疑問に思うことや不安な点があるのならば、契約の前に担当者に確認してきちんと解消しておくことが大切です。

それでも契約に踏み切ることができないようであれば、潔く諦めた方が良いでしょう。

 

車の購入後にキャンセルが認められるケースとは?

車を購入した後からのキャンセルは確かに困難ですが、必ずしも認められないわけではありません。キャンセルが認められるケースとしては、以下のような場合が挙げられます。

まず、未成年が親に承諾を得ずに車を購入した場合です。そもそも日本では、親の同意なしには子供が契約を結ぶことはできません。

キャンセル料を請求してくる販売店があるかもしれませんが、この場合においては法律上支払う義務はありません。

次に、口頭のみで購入の約束をした場合です。契約書などを用いず、口約束をするだけでは契約の証拠となるものがないためです。

キャンセル料への対応などに関しては、証拠がないことで販売店と購入者の間でトラブルを招くリスクも考えられます。

また、購入した車が中古車であった時、事故車(修理歴がある車)だと知らされていない場合もキャンセル可能です。

事故車とは、フレーム部分に損傷が見られる車のことを指すので、外装や内装を交換しただけではこれに含まれません。

販売店が事故車であることを隠していた場合と、見落としていた場合が考えられますが、いずれのパターンでも販売店が修復歴を伝えず、購入者が損傷させていないことを証明しなければいけません。

その他に、事前に説明された仕様と異なる、メーターが巻き戻されている、改造車であるといった問題を知らされずに購入した場合でもキャンセルが認められます。

 

購入後のキャンセルは難しい!車の契約は慎重に

以上のことから、購入が確定してから車をキャンセルすることは非常に難しく、トラブルに発展することも十分にあり得ます。

それでも契約後にキャンセルする必要があるのならば、できる限り早く販売店に相談することが大切です。

とはいえ、そのような事態が避けられるならばそれに越したことはないので、事前にしっかりと検討し、慎重に契約に臨むようにしてくださいね。

 

 

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