自動車は車検を通さなければ、公道を走ってはいけない乗り物ですが、そのシステムのせいで売却するときのタイミングが難しくなっています。もし、自動車を高く売りたいと考える方がいるなら、車検の有効期限と査定額の関係性を説明するので、売却のベストタイミングを選べるようになりましょう。
目次
車検を通したばかりの車を売るとそんな理由1.売主編
自動車を買い取ってくれるお店は全国にあるため、売却は誰でも簡単におこなえます。
ただし、好条件で自動車を売りたいと願っているのなら、いろいろと考えなければいけないことがあります。
特に、車検の時期が迫っている自動車の場合は、『通してから売却』と『そのまま売却』のどちらがよいか迷っている状況もあるでしょう。
車検というシステムは今後の二年間乗れるようにするものなので、売却する予定があるのなら、わざわざ通す必要はありません。
二年間乗って初めてもとが取れる計算のため、すべての期間を利用できないのなら損をしてしまうからです。
しかし、車検が残っている自動車は、残っていないものに比べて高く買い取ってくれるので、それほど損をしないと考えるかもしれません。
もしも、そのような考えを持っているのなら、一度車検にかかる費用をきちんと調べることをおすすめします。
車検を通すためには、安くても10万円弱の支払いをしなければならず、高い場合は20万円を超える可能性まであります。
車検が残っているからといって、10万から20万もの金額が買取り額に上乗せされることはないので、車検を無理に通すメリットはほとんどありません。
車検を通したばかりの車を売るとそんな理由2.買主編
自動車を買い取ってくれるお店側から見ても、車検がそれなりに残った自動車はあまり魅力的とはいえない存在です。
その理由は、買い取った自動車がお店に並べた後に、すぐ買い手がつくとは限らないからです。もしも、車検が一年間残っている自動車を買い取っても、それが一年間売れ残ってしまったのなら、車検がない自動車と同じ価値になってしまいます。
従って、車検が残っているのは買取店からするとそれほどメリットがないことが分かるため、査定額への影響も少ないことが理解できるでしょう。
車検と査定額をふまえるといつ売るのがベストか?
車検が残っている自動車を売却するのなら、時期をきちんと考えなければいけません。
まず、一年未満しか車検が残っていないのなら、マイナス査定になってしまうので、どうせならば期限ギリギリまで乗ってから売却したほうがよいでしょう。
たとえ、有効期限が半年ほどしか残っていなくても、車検の費用を考えれば数万円の価値はあるはずです。
そして、決算がおこなわれる3月や9月に向けて買取り額が上がる傾向があることも知っておきましょう。
そのため、車検の有効期限を確認して、その時期に近い『1月から2月』か『7月から8月』のどちらかを選ぶと好条件で売却ができます。
車検切れの車を売る方法はある?
車検が切れた自動車を所有していても、駐車場にとめているのなら何の問題もありません。
しかし、それを公道で走らせるのは法律で禁止されているため、運転をしたいのなら仮ナンバーを発行してもらう必要があります。
仮ナンバーは市区町村役場にて発行してもらえるので、そちらを自動車に装着してお店まで持って行きましょう。
そして、公道を走るには、運転する方すべてに自賠責保険への加入が義務づけられています。
それは仮ナンバーだとしても変わらない決まりなので絶対に守りましょう。
なお、順番としては仮ナンバーを取得する前に、自賠責保険への加入を済ませておく必要があります。
ちなみに、自賠責保険はガソリンスタンドや整備工場でも加入できるため、当てがないのなら近くにある店舗に問い合わせてみましょう。
また、すでに車検が切れた状態の自動車の場合は、契約している任意保険が切れているケースもあるはずです。
任意保険がない状態で事故を起こしてしまうと、自賠責保険だけでは賠償金を支払いきれない可能性があります。
そのため、仮ナンバーで公道を走るというのなら、アクシデントに備えて、一日だけ利用できる任意保険を活用したほうが良いでしょう。
大手の自動車保険会社が一日保険を提供してくれているので、補償額が無制限のものを選ぶと安心してお店までの運転ができます。
もしも、手続きの方法がまったく理解できないというのなら、レッカー移動や手続きの代理をしてくれるお店を選択すれば簡単に売却が可能です。
お店によって車検切れの自動車への対処は違うので、気になるところがあるのなら電話で質問してみましょう。
売るなら車検が切れる直前がおすすめ
本やCDなどと違ってそれなりに価値がある自動車は、何も考えずに売却してしまっては大損をする可能性が高いです。
特に、高額な費用が発生する車検をきちんと考えなければ、ベストなタイミングで売るのは難しいでしょう。
車検にかかった費用のことを考えるなら、切れる直前に売却するのが一番いいのですが、直前になって行動するのはおすすめしません。
高額で買い取ってくれるお店を探すことや書類の用意もあるため、車検の有効期限に向けて余裕を持って早めに行動しましょう。